【書評】もっと! : 愛と創造、支配と進歩をもたらすドーパミンの最新脳科学(ダニエル・Z・リーバーマン , マイケル・E・ロング )を読了

 オーガズムを感じているときの脳は、今ここに注目している状態というのは興味深い。

 しかし、読んでみると著者は脳科学の専門家というわけではないんだなと感じた。専門家がドーパミンについて書いた本が出れば、この本はいらないかも。

 

以下本書を読む際にとったメモ

 18報酬予測誤差こそがドーパミンを始動させているものの正体だ

22距離は時間と結びついているということだ 脳の働きは身体近傍空間と身体外空間でそれぞれ違う
23ドーパミンには極めて明確な仕事がある 未来に手に入れられる資源を最大化しより良いものを追い求める
愛を継続させるためには身体外空間的体験を身体近傍空間的体験に変えなければならない
36H&N回路が活性化しているとき周囲にある現実の世界を体験するように促される ドーパミン回路は未来への可能性へと突き進む
37バソプレシンがいい夫ホルモンとして機能した
41オーガズムはほぼ完全に「今ここの」での体験 絶頂時衝動行為を制御する前頭前野の制御が緩む結果 H&N回路が活性化する 
58後悔の原因は欲求回路が期待を裏切った一例
66 依存症患者が気を付けなければいけない3つの要素をあげている 人・場所・物
67ハードヒッターほど効き目が切れたときに引き起こされる渇望感も強い
72多くの人は最高の気分になるためだと誤解している だが実際に求めているのは最低な気分からの解放だ
87青少年の脳波はブレーキの役目を果たす前頭葉が発達しきっていない 
89宝石の入っている宝物箱の理想的な割合は25パーセント
92ドーパミン制御回路は欲求回路が導く未来よりもさらに遠い未来に存在たらしめているもの
95ドーパミン制御回路は想像力の源で想像上の未来を実現するための計画を立てる能力も与えている
103飢えはH&N的現象 努力を通じて得られる報酬の価値に影響が出る
166抗精神病薬にはドーパミン欲級回路の活性を低下させる必要がある
168不適切なときにサリエンシー機能が働いたとき、逆に全く働かなかったりすると妄想が生まれる 根拠は?
171統合失調症では無視すべき普通のものにサリエンシーを与えてしまう 根拠は?
211パーソナリティーコンステレーションが低い人ほど利他的で社会性が高い人を操り意志が高く現実的
ドーパミン活性の高い人はリベラルになる傾向が高い
253感情が全体像から取り除かれているときほど資源を最大化する判断をしやすくなる 根拠は?
303できることをすべてやり遂げたドーパミンは停止し幸福の回路を突き進むH&Nに回路を譲る