感情とはそもそも何なのか?(乾 敏郎[著])の感想・書評

 感情や推論の仕組みといった、脳の核となる機能がどのようなものか本書は解説している。わりと新しめの研究結果なども参照しており、価値があるデータと感じる。

 

 

以下、本書を読む際にとったメモ

31ドーパミンは予測誤差がプラスのときに放出量が高くなる
60身体運動中の心拍数に近い頻度で心拍音刺激を与えると中立的な顔をより各制度の強い顔であると判断した 吊り橋効果
63生起確率が小さいと思われていた事象に注意を向ける また人間を含むすべての動物は、環境に対してサプライズが小さくなるように学習する
64注意を払ったときに自己の信念の書き換え度合いが大きくなるところに注意を向ける
予測誤差の大きいところに注意を向ける
75ヘブの学習規則 シナプスで結合している二つのニューロンがともに強く活動したとき
77ドーパミンを投与すると注意機能が高まる
誤差とは信号の強さの差に精度(分散の逆数)をかけたもの
92ストレスがかかるとコルチゾールが分泌されるが、しばらくすると抑制される うつ病の場合抑制されない
オキシトシンによってgabaが放出されこれが運動や行為の抑制につながる
予測があり感覚信号による調節
運動野から筋肉に伝えられるのは運動指令信号ではなく目標となる姿勢の自己受容感覚である
知覚とは予測誤差が最小になるように予測信号を修正して感覚信号が生じた原因を推論する
予測誤差が大きいと他者にさせられていると思うのは合理的なのである
自由エネルギーが時間とともに減少する場合にポジティブな感情が生まれる